■高年齢者雇用促進へ助成金の活用を
■高年齢者雇用促進へ助成金の活用を
(働き方ブログ)
みなさま、こんにちは。
働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境の整備を目的として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部が改正され、2021年(令和3年)4月1日から施行されています。
70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となっているほか、2025年4月1日には高年齢者雇用安定法の経過措置が終了し、希望者全員を65歳まで雇用する環境づくりの完全義務化や、高年齢雇用継続給付の支給率が15%から10%へ縮小される改正が施行されました。
このような法制度を踏まえて、人材確保の戦略として70歳までの高年齢者雇用確保への制度整備を検討しておられる企業も増えてきています。
ここでは、そのような65歳超の雇用推進のための助成金である「65歳超雇用推進助成金」について見ておきましょう。
65歳超雇用推進助成金
この助成金は、高年齢者が意欲と能力のある限り年齢に関わりなく働くことができる生涯現役社会を実現するため、65歳以上への定年引上げや高年齢者の雇用管理制度の整備、高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して助成するもので、次の3コースで構成されています。
- 65歳超継続雇用促進コース
(1)労働協約又は就業規則により、次のイ~ニのいずれかに該当する制度を実施したこと。
イ 65歳以上への定年引上げ
ロ 定年の定めの廃止
ハ 66歳以上への継続雇用制度の導入
ニ 他社による継続雇用制度の導入
(2)(1)の制度を規定した労働協約又は就業規則を整備していること。
- 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
(1)雇用管理整備計画の認定
高年齢者の雇用管理制度を整備するため、高年齢者雇用管理整備措置(能力開発、能力評価、賃金体系、労働時間等の雇用管理制度の見直しまたは導入および医師もしくは歯科医師による健康診断を実施するための制度の導入)を内容とする「雇用管理整備計画書」を作成し、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長に提出してその認定を受けるこ
(2)高年齢者雇用管理整備措置の実施
(1)の雇用管理整備計画に基づき、当該計画の実施期間内に支給対象措置を実施すること。
- 高年齢者無期雇用転換コース
(1)無期雇用転換計画の認定
「無期雇用転換計画」を作成し、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長に提出してその認定を受けること
(2)無期雇用転換の実施
(1)の無期雇用転換計画に基づき、当該計画の実施期間中に、高年齢の有期契約労働者を無期雇用労働者に転換すること
さて、この3つの助成金の中でも中小企業が取り組みやすいものは、「65歳超継続雇用促進コース」ではないでしょうか。
令和8年度から段階的な制度改定による複数回受給が可能となったことから、基準該当者70歳までの継続雇用制度をめざして、まずは基準の運用定着を図るため基準該当者66歳までの継続雇用制度に取り組んでから上限を引き上げるといった、2段階の取り組みにも活用できます。
またこの助成金の特徴は、高年齢者雇用等推進者の選任に加え、高年齢者雇用管理に関する措置を1つ以上実施している必要があります。
この「高年齢者」とは、55歳以上の者を指していますので、措置の対象者は55歳以上の労働者を対象とする制度として設計する必要があります。
高年齢者雇用管理措置としては、テレワーク制度をはじめ、教育訓練、作業施設・方法の改善、健康管理、安全衛生の配慮、職域の拡大、配置・処遇の推進、賃金体系の見直し、勤務時間制度の弾力化などがあります。
例えば、高齢者の健康確保の観点から55歳以上の労働者に勤務間インターバル制度を設けるといった取り組みも考えられます。
当事務所では、70歳雇用推進プランナーとして高年齢者就業確保への制度整備のご支援を行っております。
高年齢者も企業における戦略人材として活躍できる職場づくりを、ご一緒に進めてまいりましょう。
どうぞ安心してご相談ください。
2026年8月10日
小林勝哉社会保険労務士事務所 代表
特定社会保険労務士 小林勝哉
(参考)
・高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~
・65歳超雇用推進助成金 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構
・【パンフレット】65歳超雇用推進助成金(制度のご案内) 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構
・65歳超雇用推進助成金の申請について 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構