■呼吸器疾患と呼吸器の障害年金
■呼吸器疾患と呼吸器の障害年金
(年金ブログ)
みなさま、こんにちは。
9月24日から30日までは、厚生労働省が定める「結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症(NTM症)啓発週間」です。
厚生労働省では、結核・呼吸器感染症予防及び非結核性抗酸菌症に関する普及啓発をはじめ、マスク着用を含む咳エチケット、手洗い、換気等の基本的感染対策や予防接種の重要性等、呼吸器感染症に関する知識の普及啓発を図ることとしています。
この機会に、呼吸器疾患と障害年金について概観しておきましょう。

呼吸器疾患といえば、結核を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
現在でも年間1万人前後の方が結核にかかっておられ、20代の新規患者も増加傾向にあります。
結核の治療方法は確立されていますが、結核菌はしぶとく防御力が高いため、結核専用の複数のお薬を6カ月から9カ月ほど飲み続ける必要がありますので、治療期間が長期に及び生活への影響や空気感染のリスクもあります。
自分と周りの大切な人を守るために、結核に関する正しい知識を持ち注意をすることが重要です。
また、2026年から非結核性抗酸菌症(NTM症)も啓発週間に盛り込まれました。
NTM症は土壌や水辺などの自然環境や、浴室のシャワーヘッドなどに生息する非結核性抗酸菌(non‑tuberculous mycobacteria: NTM)によって発生する感染症で、肺への感染が最も多く、次いで皮膚への感染の順となっています。
NTM症の患者数は増加傾向にあり高齢者に多くみられます。
結核と違って一般的に人から人へはうつりませんが、菌を含むエアロゾルの吸入などにより肺内に取り込まれ、湿気や土ぼこりの多い生活環境の方などが発症しやすいと言われています。
結核もNTM症も、じわじわと進行する肺炎という点が特徴です。
2週間以上続く風邪症状があるようでしたら、早めに医療機関を受診し、早期発見・早期治療につなげることが大切です。
また秋冬にかけては、急性呼吸器感染症(ARI)の予防が大切です。
ARIには新型コロナやインフルエンザなどが含まれます。
予防には、手洗い、うがい、換気の基本動作が大切です。
症状がある場合には、マスク着用などのせきエチケットが大切です。
これら呼吸器疾患の予防のためにも、免疫力を付けることを心掛け、普段から栄養バランスの良い食事、適度な運動、睡眠が大切です。
さて、続いて呼吸器の障害年金について概観していきましょう。
呼吸器の障害とは、主に3つの種類があります。
1)換気の障害
換気に問題がある換気障害は、2種類あります。
一つ目は、閉塞性換気障害です。これは、気管や気管支が細くなり、主に呼気(吐く息)が困難となります。
二つ目は、拘束性換気障害です。これは、胸郭の動きが悪くなったり、肺が硬くなったりすることにより、肺に空気が入りにくくなります。
2)ガス交換の障害
肺胞内に水が溜まったり、肺胞と血管の壁が炎症を起こし厚くなったりすると、酸素と二酸化炭素のガス交換が上手くいかなくなります。
3)肺以外の原因で起こる呼吸不全
呼吸状態が悪くなる原因は、肺の疾患だけではありません。
心臓疾患で肺内に水が溜まる肺水腫ではガス交換が障害されますし、呼吸筋が動かなくなる筋委縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの神経や筋疾患などでは換気障害が起こります。
障害年金の診断書様式は、呼吸器用(様式120号の5)を使用します。
主治医に、検査結果はもちろん、日常生活動作(ADL)にどの程度支障が生じているかを記入していただいてください。
障害年金の認定基準には、呼吸器疾患による障害の認定基準が定められており、総合判定とされています。
呼吸器疾患はそのほとんどが慢性呼吸不全とありますが、その中でも特別な扱いを要するものとして、肺結核、しん肺、気管支喘息があげられています。
当事務所では、障害年金相談室を開設しております。
どうぞ安心してご相談ください。
2026年9月26日
小林勝哉社会保険労務士事務所 代表
特定社会保険労務士 小林勝哉
(参考)
・厚生労働省 結核・呼吸器感染症予防週間及び非結核性抗酸菌症(NTM症)啓発週間
・厚生労働省 結核
・厚生労働省 非結核性抗酸菌症(NTM症)
・厚生労働省 急性呼吸器感染症(ARI)
・小林勝哉社会保険労務士事務所 呼吸器疾患の障害認定基準について
・日本年金機構 障害年金診断書様式 呼吸器用(様式120号の5)