■熱中症対策が義務化
■熱中症対策が義務化
(働き方ブログ)
みなさまこんにちは。
近年は地球温暖化が進行し、職場での熱中症で年間約30人が亡くなり、約1,000人以上が4日以上仕事を休んでいます。
そのため、熱中症のおそれのある作業を対象に罰則付きで、早期発見や重篤化防止に向けた整備等が義務付けられることとなりました。
厚生労働省より、「労働安全衛生規則の一部を改正する省令」(令和7年4月15日厚生労働省令第57号)が公布され、令和7年6月1日から「熱中症のおそれのある作業」(※1)を対象に、こちらの3つの取り組みが罰則付きで義務付けられました。
①早期発見のための体制整備
②重篤化を防止するための措置の実施手順の作成
③関係作業者への周知
(※1)
「熱中症のおそれのある作業」とは、WBGT(湿球黒球温度)28度以上または気温31度以上の作業場において行われる作業で、継続して1時間以上または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれるものが対象となります。
WBGT値(暑さ指数)は聞き慣れない言葉ですが、暑熱環境による熱ストレスの評価を行う暑さ指数のことをいいます。
具体的に求められている熱中症予防対策は、このようなものがあります。
1.作業環境管理
(1)WBGT値の低減等
屋外の高温多湿作業場所においては、直射日光並びに周囲の壁面および地面からの照り返しを遮ることができる簡易な屋根等を設けること。
(2)休憩場所の整備等
高温多湿作業場所の近隣に冷房を備えた休憩場所または日陰等の涼しい休憩場所を設けること。
2.作業管理
(1)作業時間の短縮等
(2)暑熱順化
高温多湿作業場所において労働者を作業に従事させる場合には、暑熱順化(熱に慣れ当該環境に適応すること)の有無が、熱中症の発症リスクに大きく影響することを踏まえ、計画的に暑熱順化期間を設けることが望ましいこと。
(3)水分および塩分の摂取
自覚症状の有無にかかわらず、水分および塩分の作業前後の摂取および作業中の定期的な摂取を指導すること。
(4)服装等
熱を吸収し、または保熱しやすい服装は避け、透湿性および通気性の良い服装を着用させること。
(5)作業中の巡視
3.健康管理
(1)健康診断結果に基づく対応等
(2)日常の健康管理等
睡眠不足、体調不良、前日陶の飲酒、朝食の未摂取等が熱中症の発症に影響を与えるおそれがあることに留意の上、日常の健康管理について指導を行うとともに、必要に応じ健康相談を行うこと。
(3)労働者の健康状態の確認
(4)身体の状況の確認
4.労働衛生教育
労働者を高温多湿作業場所において作業に従事させる場合には、適切な作業管理、労働者自身による健康管理等が重要であることから、作業を管理する者および労働者に対して、あらかじめ次の事項について労働衛生教育を行うこと。
(1)熱中症の症状
(2)熱中症の予防方法
(3)緊急時の救急処置
(4)熱中症の事例
また、改正育児介護休業法でテレワークが努力義務となったこともあり、テレワーク勤務制度を運用しやすくしたり環境整備を進める企業も増えています。
東京都の令和7年度テレワークトータルサポート助成金では、テレワーク環境整備にかかる費用の助成だけでなく、テレワーク環境整備とあわせて改正育児・介護休業法への対応や、テレワーク困難な業務(※2)従事者の熱中症対策として、体温を下げるための機能のある作業服や熱中症のリスクを回避する機能のある製品等の整備に係る取組を行った企業等には加算して助成しています。
(※2)(例)建設業、運送業等の現場業務
弊所では、テレワーク専門社労士として多くの企業のテレワーク勤務制度のコンサルティングを通じてご支援させていただいております。
熱中症対策をはじめ、テレワーク勤務制度の適用が難しいと考えられる業種の事業主様も、どうぞ安心してご相談ください。
社員の笑顔あふれる職場環境を整備し、暑い夏を健康で乗り切っていきましょう。
2025年7月23日
小林勝哉社会保険労務士事務所 代表
特定社会保険労務士 小林勝哉
(参考)
・厚生労働省 職場における熱中症対策の強化について~令和7年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行~
・「労働安全衛生規則の一部を改正する省令」(令和7年4月15日厚生労働省令第57号)
・労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について 基発0520第6号 令和7年5月20日
・一般社団法人建設業教育協会 熱中症を生ずるおそれのある作業の条項が労働安全衛生規則第612条の2として新設