■シニア社員戦力化への制度導入をご支援します。

2023年6月23日

■シニア社員戦力化への制度導入をご支援します。
(働き方ブログ)

みなさま、こんにちは。
人生100年時代にあって、企業においても70歳就業時代におけるシニア活用戦略が求められています。
シニアといっても幅広い年代を思い浮かべられるかと思いますが、ここでは60歳を超えて働き続ける年代の社員をイメージしていただくと良いでしょう。
当事務所では、シニア活用から一歩踏み込んで、シニア社員戦力化への制度導入のご支援を行っております。

何より、若手・ミドル社員にとって模範となる働く姿を体現するシニア社員として、事業活動を支える戦力としてリタイアまで働きゆく職業人生を送ってもらえるよう、全社をあげて生産性向上・競争力向上への挑戦の歩みを進めていける職場風土を形成していきたいものです。それには、賃金制度・評価制度の最適化が必要となります。
また、何歳になっても「成長したい」との向上心を持ち続けている限り、生涯現役で働き続けられることでしょう。そのためにも、自立したシニア社員には自らのキャリアオーナーとして、生涯現役社会の実現に向けた自律的キャリア形成を進められるよう様々なリスキングのプログラムへのマッチングが必要となります。
そして、健康や安全確保の側面では、シニア社員は一人一人の健康状態が大きく異なりますので、働く高齢者の健康と安全確保のためのエイジマネジメントが必要となります。

このようなシニア社員戦力化を実現する制度は、決して画一的なものではありません。

そして、2023年6月16日に閣議決定された「骨太の方針2023」のなかでは、

  1. リスキリングによる能力向上支援
  2. 個々の企業の実態に応じた職務給の導入
  3. 成長分野への労働移動の円滑化

という「三位一体の労働市場改革」を断行し、客観性、透明性、公平性が確保される雇用システムへの転換を図ることが盛り込まれました。
まさに全社員の戦力化が、DX時代の企業の存続に欠かせないものとなったと言えます。

当事務所では、顧問契約をいただいている企業向けに、シニア社員戦力化への制度導入のご支援を次の2つの角度から行います。

【1】期待する能力に応じた賃金制度

御社では、まだ年功序列型賃金制度が残っていたり、社長の一存や前例による運用で賃金を決めるなどしていないでしょうか。
厚生労働省が整備する職業能力の体系(業種・能力別の統計データ)を取り入れた「期待する能力に応じた賃金制度」を構築しませんか?
期待する能力が明らかになることにより、全社をあげて生産性向上・競争力向上への挑戦の歩みが可能になります。

賃金制度の見直し・導入を進めることで、こんなにもメリットがあります。

・人件費の増大に歯止めをかけられます
・社員個々の役割を明確にし、勤務給・年齢給から脱却できます
・頑張る社員の処遇を増やすことができます
・売上貢献に重きを置いた評価ができます
・評価項目がシンプルで評価者の負担が軽減します
・社員自らが行動目標を立て、自律的に動くようになります

「期待する能力に応じた賃金制度」とは何でしょうか。

年功序列型賃金制度から決別する賃金制度として、すでに多くの中小企業で実践されているものですが、その賃金制度を社内で考え、構築していくのは大変難しく、専門知識も必要となります。

当事務所では、経営方針や将来像などをじっくり伺い、一から制度を構築していきます。
また、制度導入からその後の発展に向けて、社員の定着や成長につながる運用ができるよう、ご一緒に伴走しながら丁寧に指導して参ります。

【2】リスキング・プログラム

「期待する能力に応じた賃金制度」を導入しても、一方通行では社員の心は動きません。
社員の心に火をつけるためには、社員の心に寄り添ったスキルアップの支援も必要となります。
コミュニケーションなどのソフトスキルや職場環境の変化に対応するプラットフォーム能力といった共通スキルの向上を促すことは常に求められます。
そのうえで、リスキング・プログラムを構築し、社員が自ら自分の職業能力開発のために一歩を踏み出せるよう支援が必要なのです。

リスキリングとは、何でしょうか。
・リスキングとは、「今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」をいいます。
企業で働く社員としては、DXなどの環境変化に適応すべく、これまでとは異なる職務や新たな分野で必要とされるスキルを身に付ける必要が高まっています。また企業としては、従業員に新たなスキルを身に付けさせなければなりません。
・リスキングとは、単なる「学び直し」ではありません。社員個人が関心に基づいて「さまざまな」ことを学ぶことでよしとするのではなく、「これからも職業で価値創出し続けるために」「必要なスキル」を学ぶためのプログラムが必要とされています。

リスキリング・プログラムの導入はどのように進めるべきでしょうか。
・今後、企業としてリスキリングを進める際には、以下のようなステップを踏むことが求められます。

ビジョンの明確化
必要スキルの明確化
教育プログラム策定
学習環境の整備
スキル活用機会の提供

「成長したい」というモチベーションを企業と社員との共通の行動規範に

これまで日本企業では「スキルデータベース」「スキルマップ」への信頼が低い傾向がありましたが、職業能力の体系を踏まえた「期待する能力に応じた賃金制度」をもとに、「成長したい」というモチベーションが企業と社員との共通の行動規範となるよう取り組んでいくことが、企業の競争力向上につながります。
これからは、上手にリスキリングできれば社内で価値を発揮し続けることができるというリスキングの本質を、いかにうまく伝えられるかでリスキング・プログラムの導入成否も分かれます。
また、ゴールに対し、どこまで進めているのかを可視化し、学習自体のプロセスを伴走するインテリジェンスツールの活用も有効です。可能であれば、自らの現有スキルを可視化したうえで、新しい職務の可能性を見せるためにリスキング講座習得後にお試し配属などができる仕組みも実現できると、さらに効果的なマッチングが図れることとなります。

当事務所では、経営方針や将来像などをじっくり伺い、一から制度を構築していきます。
また、制度導入からその後の運用定着に向けて、社員の定着や成長につながる効果的なマッチングが図れるよう、ご一緒に伴走しながら丁寧に指導して参ります。

どうぞ、安心してご相談ください。

2023年6月22日

小林勝哉社会保険労務士事務所 代表
特定社会保険労務士 小林勝哉

(参考)
職業能力の体系 JEED

リスキングとは リクルートワークス研究所

「リスキリング」が強い組織をつくる5つの理由 SmartHR Mag

「骨太の方針2023」 2023年6月16日 閣議決定

高齢者の特性に配慮した「エイジフレンドリー職場」を目指して 日本産業衛生学会エイジマネジメント研究会

生涯社会の実現に向けたシンポジウム JEED

令和4年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果 厚生労働省