■職場での理解促進へ妊娠前ケアの取り組みを
■職場での理解促進へ妊娠前ケアの取り組みを
(働き方ブログ)
みなさま、こんにちは。
2022年4月から、人工授精等の「一般不妊治療」、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」について、保険適用されることとなりました。
また、厚生労働省では不妊治療への相談支援等、不妊治療と仕事との両立に関する支援を行っています。
また、厚生労働省では、将来の妊娠を考えて健康管理をおこなっていくという「プレコンセプションケア」についても、その研究・周知に取り組んでいます。
2015年に日本初の「プレコンセプションケアセンター」を国立成育医療研究センター内に設立された荒田尚子先生のレクチャーから、ポイントをご紹介します。
「プレコンセプションケア」は、WHOなど世界的に推奨されている取り組みです。
プレ(pre)は「〜の前の」、コンセプション(conception)は「受精・懐妊」で、プレコンセプションケアは「妊娠前の健康管理」という意味です。
WHOは2012年に「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しています。
プレコンセプションケアの目的は3つあります。
①若い世代の健康を増進し、より質の高い生活を実現してもらうこと
②若い世代の男女が将来、より健康になること
③ ①の実現によって、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること
特に、「女性が健康でいるための生活習慣」は、女性自身が実践することはもちろん、家族や職場の方等、周囲の皆さんの理解と支援が必要となります。
私たちの職場では、女性だけではなく男性も正しい知識を持って適切に行動することが、女性や赤ちゃんの健康を守ることにつながります。
「女性が健康でいるための生活習慣」
①適正体重を守る
②栄養バランスを整える
③適度に運動する
④禁煙する・受動喫煙を避ける
⑤アルコールは控えめに
⑥ストレスを溜め込まない
当事務所では、労働者健康安全機構 両立支援コーディネーターとして活動しております。
また、厚生労働省 不妊症・不育症ピアサポーターとしても寄り添う活動ができるよう準備中です。
男性も女性もともに仕事に挑戦する仲間として、職場での妊娠出産に係る理解の促進への取り組みをはかっていけるよう、社員のみなさまの笑顔あふれる職場作りを、ご一緒に進めてまいりましょう。
2022年9月26日
小林勝哉社会保険労務士事務所 代表
特定社会保険労務士 小林 勝哉
(参考)
・厚生労働省 不妊治療に関する取組
・厚生労働省 不妊治療と仕事との両立のために
・厚生労働省 パンフレット「不妊治療と仕事との両立について」
・厚生労働省 不妊治療と仕事との両立を支援するツール3点を改訂しました 2022年3月30日
不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル
・厚生労働省 不妊症・不育症ピアサポーター育成研修等事業
・厚生労働省 「プレコンセプションケア」をみんなの健康の新常識に 国立成育医療研究センタープレコンセプションケアセンター責任者 荒田尚子先生
・国立成育医療研究センター 「プレコンセプションケアセンター」
・公明党 「プレコンセプション(妊娠前)ケア」 将来の妊娠を考えて健康管理 2022年9月9日