■特定健康診査(メタボ健診)とマイナポータル

■特定健康診査(メタボ健診)とマイナポータル

(労働法ブログ)

 

みなさま、こんにちは。

高齢になると誰しも身体の機能が低下していくものですが、若い年代からの健康管理によって医師にかかる程度をある程度抑えてQOLをキープすることができます。

 

現在、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき、医療保険者が「特定健康診査」・「特定保健指導」を実施しています。

これは、糖尿病等の生活習慣病有病者や予備群を減らすため、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の概念を導入し、保健指導を必要とする者を抽出するための健診(特定健康診査)を行い、健診受診者全員を対象として、生活習慣病のリスクごとに保健指導(特定保健指導)を実施するものです。

 

2021年(令和3年)3月からは、マイナポータルを通じて本人が自らの特定健康診査情報等を閲覧することができる仕組みが稼働されることとなっています。

事業者から医療保険者に提供された健康診断の結果は、医療保険者を通じてオンライン資格確認等システムに格納されることで、特定健康診査情報としてマイナポータルを用いて本人閲覧ができるようになる予定です。

マイナポータルを用いて社員が自らの健康データの変化を把握できるようになることで、社員の健康保持増進、労働災害の防止、企業の生産性向上にもつながると期待されています。

 

これからマイナポータルを活用して、安衛法に基づく健康診断の記録の写しの提供やコラボヘルスの取組等、事業者と医療保険者とが連携した健康保持増進対策を推進するため、厚生労働省では「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」の一部を改しました。

これからはマイナポータルを用いて社員が自らの健康データの変化を把握できるようになり、マイナカードで健康保険証の機能を実装できるようになるなど、マイナンバーの活用が進んでいきます。

企業においても、社員とその家族の健康の維持を、健康保険組合、企業、社員の3者の協力のもと、コラボヘルスの考え方で効率的に行うことで、それぞれのメリットが発揮されると期待されます。

 

当事務所では、社員の笑顔あふれる職場作りのために企業のみなさまとご一緒に健康確保に関する制度設計のご支援を行っております。

お気軽にご相談ください。

 

2021年3月4日

小林勝哉社会保険労務士事務所 代表 小林勝哉

 

(参考)

「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」の改正について 令和3年2月1日

事業場における労働者の健康保持増進のための指針の一部を改正する件 基発0208第2号 令和3年2月8日

コラボヘルスとは

厚生労働省 コラボヘルスガイドライン 平成29年7月