■ウブントゥの精神、あなたがいて私がいる

2020年9月24日

(働き方ブログ)

■ウブントゥの精神、あなたがいて私がいる

 みなさま、こんにちは!
 本日は、「こころの病気と付き合いながら働くこと」をテーマに開催された、独立行政法人労働者健康安全機構による治療と仕事の両立支援のシンポジウムに参加しました。

 職場において一人一人が健康であってこそ、また病気になったとしても職場のみなさまの支えがあってこそ、ワンチームとしての大いなる力が発揮されていくものです。

 ここでは、いまも私たちの身近に存在する新型コロナウィルス感染症などの危機と対峙しながら人類のこれからを考え行動しておられる、ローマクラブの共同会長 マンペラ・ランペレ博士の視点などご紹介し、私たちの職場における同僚とのよりよき関係構築の参考にしていただければと思います。

 マンペラ・ランペレ博士は、2018年のローマクラブ創設50周年に初のアフリカ出身・初の女性の共同会長に就任され、母国・南アフリカで身を投じたアパルトヘイト撤廃の戦いで得た教訓などを生かし世界の未曽有の危機を克服する行動の変革への活動にリーダーシップを発揮されている方です。

 ローマクラブでは、現在、五つのテーマを掲げて活動を推進しています。
1・地球的危機回避のアクションプラン(Climate-Planetary Emergency)
2・経済再構築(Reframing Economics)
3・金融の再考(Rethinking Finance)
4・人間革命に基づく新たな人類文明の創出(Emerging New Civilization)
5・青年リーダーの育成と世代間対話による未来の構築(Youth & Young Leadership)
――です。

 これらの人類の課題解決への行動の基本でもあり、一人一人の職場の同僚との関係性構築の基本でもある、ウブントゥの精神というアフリカの哲学があります。

 

 マンペラ・ランペレ博士は、わかりやすく、こう述べています。
「人間は他者とつながり合って存在しているという自覚が必要です。
 アフリカにはubuntuという哲学があります。
 『あなたがいて、私がいる』という人間観です。
 他の人が不幸なのに、自分だけが幸せということはありえない。
 今回のコロナ禍でも、周囲の人が健康でなければ、自分たちも健康ではいられないことに気付かされました。
 不平等とは危険な状態なのです。
 人生で大切なのは、車を何台持っているとか、何回、飛行機で旅行したかではなく、皆が、かけがえのない
生命を持っているということです。
 人間関係を大切にし、母なる地球を大切にすることです。
 こうした意識を持つことが最も必要だと思います。」

 人類の課題も、職場のチームワークも、基本は人間として共に進むという行動原則なのですね。

 ウブントゥの精神、あなたがいて私がいる。

 当事務所の代表は、全国で4000人を超える両立支援コーディネーターの一人でもあります。
 当事務所では、みなさまの職場の治療と仕事の両立支援に関わる就業規則の整備や組織作りのご相談を承っております。

 どうぞ、お気軽にご相談ください。

(2020年9月18日掲載)

小林勝哉社会保険労務士事務所 準備室 代表 小林勝哉